IvyBridgeおじさんの末路

基本的に5年以上前の型落ちパソコンとスマホ等を弄るブログ

連載:なぜ、IvyBridgeおじさんがKEYBOARD好きなのか?その一:Windows CEから始まるモバイルの世界

なぜ、IvyBridgeおじさんがKEYBOARD好きなのか?その一
Windows CEから始まるモバイルの世界

Ivyおじさんはキーボード世代の生まれです
27歳までは台湾に住んでいたので
レトロPCと携帯、時代遅れスマホの話は
日本のPC98とガラケーとはひと味違うので興味がある方は見てください

MS-DOSNOKIAの世代に生きるおじさん

初めて触ったパソコンはMS-DOS 3.3で
ゲームのインストール、セットアップは大体DOSで行われた
その後Windows3.0/3.1がやって来たけど
主にMSペイントとWord的な何かとマインスイーパしかしません

あの時何をやろうとしてもキーボード入力がほぼ必須で
Autoexec.batとConfig.sysを弄るのは日常茶飯事でした
おじさんが小学六年生の時、パソコン通信掲示板サイトも運営していて
サイトの設定も管理も今のLinux系サービスと似てキーボードでコマンド入力が必須です

タッチスクリーンが身近な所まで現れるのはWindows CEPalm PDAの時から始まった
抵抗式のタッチパネルで細かい入力がペンが必要
4段階モノクロのSTNディスプレイはゲームボーイそのものだった
日本にもカシオのCassiopeiaというPDAがそうだった
おじさんも一台ACERのやつを持っていた
こと時から初めてキーボードの無いデバイスが現れて
しかもBluetoothキーボードも接続不可でペンでクソ小さいソフトウェアキーボードで入力するしかなかった

en.wikipedia.org

おじさんが最初に持ったのは真ん中の方でした
写真探してたが、どうやら当時のおじさんはまたデジカメ持ってなかったので

確かにHTC Kangarooという開発コードですねCPUはNEC MIPS VR4111 66 MHz
キーボードなしでも対応アプリも極めて少ない、ほぼ内蔵機能しかできないゴミです
それでも内蔵モデムと通常のHTMLブラウザでありがたい
台湾ではこの時携帯によるネット閲覧はWAPブラウザだけ、言わば日本にiモードに当たる簡易な物


そして、次に持ってたPDA

f:id:azureimf:20201031160823j:plain

HP iPAQ Pocket PC h4150 - Intel PXA255 400MHz / 32MB RAM / 128MB ROM

f:id:azureimf:20201031161139j:plain

h4150はSDカード(SDIO可能)搭載

hx4150は無線LAN(802.11b)とBluetooth1.1を搭載して、当時にしては万能機です

h4150はプライベート用で、仕事用はhx2790を使っていた
当時最強のPXA270 624MHzを搭載し
値段もh4150のやや倍くらいで中々買えなかった

f:id:azureimf:20201031161143j:plain

HP iPAQ Pocket PC h2790 - Intel PXA270 624MHz / 64MB RAM / 192MB ROM

そして、おじさんが22歳の誕生日に、当時はまだ付き合い中の妻からHP IPAQ hx4700をプレゼントされた
当時、2万台湾ドルもして、ASUSの中の上グレードノートPCですら3万台湾ドル台なのでPDAとしては相当高かった
妻からのプレゼントだったので売った記憶はなかったですが
実家のどこにあるのも忘れていた、もし持っていたら日本に来る時は持ってくるはずだが記憶が曖昧です

 

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0922/hp01.jpg

HP iPAQ Pocket PC hx4700 - Intel PXA270 624MHz / 64MB RAM / 128MB ROM

日本HP、4型VGA液晶搭載の新型iPAQなど から引用

 

この時の王道CPU(またSoCではないCPUだけ)はIntel謹製のStringARM xScaleシリーズ
もしあの時IntelxScaleをMarvellに売らずAndroid初期でも頑張っていれば
今はQuadcomm Snapdragon S8xxではんくきっとIntel MobileX i7-xxxPXA とかになるでしょうね

因みに当時のパワーユーザーの間ではQualcommはいわばCyrix的な存在で発熱やばいしFPU遅いし整数計算だけマシ
おじさんは実際にQualcomm MSM7201A 528MHzの開発ボードで色々弄ったから言えるですね

本題から随分離れてまるで持っていたPocket PCの自慢大会になったが
この時からWindows CE PDAをハマりキーボードなしタッチペンのみの苦戦が始まった
台湾ではミニノートPC型(UMPC型と言うべきが死語かも)のHandheld PCは殆どなく、縦画面のスマホ型のPDAが殆どでした
当然、PDAにキーボードを付けたい勢力も沢山いて、おじさんもかつてその一人でした

おおよそHP iPAQ hx2100からWinCE PDAにもBluetoothが搭載されてから
Bluetoothキーボードに繋ぐ可能性が出てきた
最初はBluetooth HID Profileをサポートする機種が少なくて
仕方なくキーボードがSPP(Serial Port Profile)を内蔵してなんとか使わせた
そのせいでIME(言語入力プログラム)との相性問題が起きて、OS既定IMEの英数の時だけは使えないとか結構面倒くさかった
Windows Mobile 5.0あたりでようやくBluetooth HIDがOSがサポートし規格を統一した

hx4700用のBluetooth HIDキーボード k1.blogs.comから引用:
勿論、当時のメーターもキーボードの重要性がしらない訳がない
一応Handheld PCはサブノートPCのように使うと想定したのでキーボード付きであった
Pocket PCはタッチ入力とペン入力がメインなので最初はキーボードなし
でもやはりキーボードが欲しいというニーズがあったので
Windows Mobile 5.0からキーボード付きのPocket PCも沢山出てくるようになった

f:id:azureimf:20201031221214j:plain

SHARP W-ZERO3 - Marvell PXA270 516MHz / 64MB RAM / 128MB ROM

ここからおじさんも日本に出入りするようになり、住んではいないけど秋葉原のショップで色々漁った
W-Zero3で特筆したいのはそのキーボードの優秀さ
QWERTYキーボードにしては絶妙なキー配置とキーストローク
電車の中でちょっとしたメモと、今考えたプログラムを書くなど
多分おじさんがQWERTYキーボード好きになった理由はW-ZERO3だった
W-ZERO3はその後親友に譲っただがあまり使われなかったようで残念でした

f:id:azureimf:20201031221914j:plain

SHARP EM ONE - Marvell PXA270 520MHz / 128MB RAM / 512MB ROM

EM ONEは多分W-ZERO3の正統後継を呼べる機種であろう
こいうを入手したきっかけは少し書こう
2006年末日本にやってきたおじさんは辛うじてマンションを契約して住み始めたが
ネットに繋げる手段もなく、お隣さんの無線LANを拝借したことすらある
ビザはまた申請中でまともな身分証明書も持ってないおじさんは唯一申請できる通信端末はこれ - EM ONE
一見キーボート付きWindows Mobile PDAですが(実際にそうですが)
VoIP契約で050番号もついている、あの時にしては最先端ですね
さらにクレードルにはLANポートがあり
ネット(3.5G HSDPA)をLAN経由でシェアすることができる
旧おじさん家のBフレッツが開通していない時に、こいうをかなり重宝していた
EM ONEはNvidia GeForce 5500グラフィックチップも搭載したが
一度も3Dゲームをやったこともないですね

EM ONEはキーボートですが入力し難いW-ZERO3に比べられるもんじゃない
キーストロークが浅く不明確、キーの位置も分かりにくいのでメモ取るだけでもストレスマハーでした

因みに050番号ですが、当時(2006年)の日本社会にも信頼されず
Bフレッツを申請する時この番号を書いたら拒否された
本当はBフレッツの申請に在留カードがあれば行けるはずだが電話番号が要求され、だが050の番号ではだめという理不尽なことになった
日本にやってきた外国人にとって一番大事なのは携帯の電話番号
これがないとほぼ何もできないという厳しい現実は目の前にあった

f:id:azureimf:20201104000351j:plain

HTC Touch Pro - Qualcomm 528MHz / 192MB RAM / 256MB ROM

おじさんはHTCでソフトエンジニアとして働いたので自分も開発を少し関わったHTC Touch Proをに入手した(後悔したけど)
海外(台湾)ではHTC Diamond Proと呼んでいて、しかもグローバル版は288MB RAMで日本のはコストダウンVERになっている
こいつもQWERTYキーボート付きで
そしてダイアル周りも物理ボタン+十字キーを搭載したことは開発の時気に入った所
一応電話帳に登録してある番号をかけるならは物理ボタンだけで完結できる
これはタッチが不確実性が高い時代ではかなり重要な所であって
しかしこいつは何度も大事な電話をスルーしたせいで「電話」として使うのを辞めた
具体的には向こうはデゥルル~で発信中の音が聞こえながらこっちはいつになっても反応しない、そして切っても通話履歴が残らないという「Windows Mobileシステムのバグ」である
もちろんHTCのせいではないことは重々しく承知して、ただ当時のWindows Mobileは携帯電話としての利用を耐えられる安定性はないことを身をもって体験しただけのこと
そのあとガラケーを契約しなおしてHTC Touch ProはE-MobileのSIMを入れてPDA端末として使っていた

おっとテーマはキーボードだったか、こいつのキーボートはまあまあでした
EM ONEよりは入力しやすいかW-ZERO3に及ばない
キーストロークもギリギリ許容範囲
メモを取るくらいは行けたが
Fnキー配置のせいかプログラミングはちょっと辛かった


ここまではWindows CE/Mobileの機種となりますが
おじさんは勿論Palmにも惹かれることがあった
現役機種時代ではPalmはどうしてもハードスペックがWindows Mobileに負ける気味になっていたのでスルーしたが、SONYCLIESHARPのZarusはそこそこのハイスペック端末で当時は高かったから少しした後中古のやつを買ってた

f:id:azureimf:20201104002200j:plain

SONY CLIE NX70V - PXA250-200MHz / 16MB RAM / 16MB ROM

f:id:azureimf:20201104002341j:plain

SONY CLIE NX70V - PXA250-200MHz / 16MB RAM / 16MB ROM

f:id:azureimf:20201104002402j:plain

f:id:azureimf:20201104003245j:plain

SONY CLIE NX70V - PXA250-200MHz / 16MB RAM / 16MB ROM

勿論、キーボード付きである(キーボード好きおじさんですから)
PalmSymbian見たいにシステム構成的に軽く
組み込みデバイスに向いて挙動は軽快なのだ

PXA250 200MHzでIPAQ hx2210くらいのスペックだが操作は遥かにスムーズでした
その反面Windows Mobileは幾度も改良を重ねたが元と言えばWin32から移植したもの
特にGDIによる遅いUI描画は仇になって400MHz以上のCPUを積んでもかなりもっさり
その時はWindows Vista時代という

MS上層部はソフトウェアはよりハードリソースを使うように設計する(マジな話、当時台湾MSモバイル部門のVPが言ってた)ようなクソの時代で、GPUも搭載してないのに必要性のないUIエフェクトでメモリと演算リソースを大量に浪費して関心の操作はもっさりになる、今思えばクソですね

Windows Mobileへの悪口はこの辺にして
NX70Vのキーボードは小さいと言えとても使いやすかった
人体工学をよく考えた上のデザインに違いなく
数字列はないもののFnキーの配置と親指での入力動線をよく配慮していて
メモ取るには最高のガジェットと僕が思った
当時のPalm機種ではNAND ROMを内蔵してなく
Memory Stickなどに保存しなくれば一旦バッテリーが切れるデータも消える

f:id:azureimf:20201104003616j:plain

SHARP Zaurus SL-C3000 - PXA270 416MHz / 64MB RAM / 16MB ROM / 4GB NANDストレージ

Zaurusも名機の一つ、しかし僕はこれも貰ったのは2014年のこと
当時ではAndroid端末の利便性から離れなくて、メイン端末として使うわけもなく
ただのおじさんのおもちゃとなった
一応最高スペックのPlam端末と謳って内蔵機能では使いやすかった

キーボードはまあ...W-ZERO3/NX70Vに及ばないがHTC Touch Proより若干マシ
何故かおじさんは誤入力しやすいデザインになって
特に数字列ボタンが回りより小さいのは最悪でした


まとめ

まとめにならない気がしますが
おじさんが持ってたWindows MobilePalmのキーボード付き端末を紹介した
キーボード好きのは今じゃなくて20年前のおじさんはずっと好きだった
キーボードこそ操作の王道、確実性もあって入力も早いどんなシーンでも使える
という考え方は今も変わらない
変わらないこそ今になってもおじさんはずっとキーボードを集めている
これからAndroidの時代になるが、残念ながらおじさんが実際に使っていたAndroid端末は全部キーボードが搭載されていなかった
その経緯と悔しさのおかげで今のおじさんがあるですね(笑)

次回は、その物語とBluetoothキーボードとの戦いを書く予定です
ではでは

f:id:azureimf:20201104005134j:plain

SONY Vaio UX70P - CoreSolo 1.1GHz / 512MB RAM / 60GB HDD